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(51)がっかり。大興善寺

つつじと紅葉がきれいと聞いて、以前から関心のあった基山の大興善寺に行った。JR基山駅から30分おきに臨時バスが出ているとネットに書いてあったので駅前のバス停で待っていると、「バスは来ませんよ。(11月)24日までです」の声。声の方向を見ると、コミュニティバスの運転席の女性。「え!?」と思ったが、そのバスが目的地まで行くという。ほっとして、バスに乗り込み、出発。そこで、運転手がこういった。「今年の紅葉は、例年に比べ、あまりきれいではありません」。同乗客は自分を除いて地元民らしき人たち3人の年配の女性。次第に住宅などの建物が少なくなっていき、バスは田んぼや畑の横を抜けて15分ほどで目的地の終点・大興善寺前に到着。片道100円。彼女は最後に、こう言いながら、タクシー会社の電話番号が記載されているカードをくれた。「基山駅行きの次のバスは3時間後です」。またまた「え!?」。現地では事情を知っていたのか、みんなマイカーで来ていた。

この日は時折晴れ間を見せるが、ほぼ曇天だった。バス停から寺まで徒歩3分ほど。柿やミカンなどの果物、苗木、まな板、香木、街おこしの一環らしいエミュー(オーストラリア産のダチョウに似た大きな鳥)の肉を使ったカレーを売る店などが数店並ぶ。寺は50~60段(?)の石段を上った先。本殿横には、おみくじ、記念品、お守り、一回50円の鐘撞き、本殿からさらに先の契園は入場料500円…。目に入るのは値札ばっかり。運転手が言っていたように、紅葉は大したことなかったし、これじゃ、つつじや紅葉を餌にしたや商売目的の寺ではないかと思った。去年の秋月がよかっただけに、がっかりだった。

(52)窓あけて窓いっぱいの冬

種田山頭火の句に、「窓あけて窓いっぱいの春」というのがある。

1月24日朝。外は一面の雪景色。二階の窓から見ると、住宅や車、樹木などすべてが白く覆われている。こんな風景は何十年も見ていない。

近くの春日公園に行ってみた。いつもは緑の草のグランドが一面の雪で隠れている。写真を撮った。空のグレーと樹木の黒と地表の雪の白が、モノトーンの幻想的な雰囲気を醸し出している。

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