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(1)情報遮断
2007年3月に購入したTOSHIBAのノートパソコンの調子がおかしい。
2010年1月、まず液晶画面がいきなり真っ黒になり、回復しなかった。
やむなく、修理に出し、光電管を変え、経費230元(×13〜14円、生活感覚からいえば、30〜50円)。
現在は、時折、画面が少し薄くなる現象。日本の純正部品がなく、中国製を使ったためか。
確かに、毎日4〜5時間、休みの日はそれ以上、パソコンを酷使していたため、ハードに負担がかかっていたのは理解できる。
しかし、5〜7年は正常に作動して欲しかった。
ネット依存とは言わないが、日本を始めとする世界の動き、メルマガ、メール、スカイプ等、今やパソコンがないと、
外部からの情報が遮断され、世界が狭くなり、生活にストレスが出てくる。
次回、いつ完全にクラッシュするか、不安がある。
(2)中国語
外国で暮らすためには、その国の人たちとコミュニケーションできる言語能力が不可欠だ。
流暢である必要はないが、少なくとも、自分の意思や考えを伝え、相手の話を理解できるレベルが求められる。
コミュニケーションレベルでないと、
生活場面ではなんとかなっても、ビジネス場面や交渉事では支障が出る。
現地の人たちとの触れ合いは、お互いの人間性も大きなポイントにはなるが、
やはり、その国の言語を習得することで、歴史や文化、そして中国人の国民性や機微がより理解できるようになるし、
相手もより親近感を持つようになり、円滑な人間関係に発展する。
そして、行動範囲も広がる。
(3)食品
毒入り粉ミルク、毒入りギョーザ、過度に農薬が使われた野菜などを一つの根拠に、
中国製食品に対する日本人の不信感や不安感は大きい。
中国人も同様で、例えば、金持ちは日本の高価な粉ミルクを購入し、
庶民は野菜を長時間水に浸し、農薬を洗い流してから調理する。
肉のブロックは、野菜や果物と同じように平温で売られ、
食堂で使われる油は、どこまで使い回しされているかはっきりしない。
廃油を再生させた有害な油や、鮮度を高く見せるために、体に害のある色素を塗った串焼きの肉もあった、と聞いたこともある。一方、スーパーでは有機野菜を見かけるようになったが、まだ、ほんの一部だ。
中国人も、そのような「食品の危険性」に気づいている。
結局、安全も金で買わなければならない、ということだろう。
(4)健康管理
中国の医療費は概して高い。
急病や事故の場合でも救急車は有料、医療保険はあっても、
入院する場合、5000元のデポジット(保証金)を求められる。
貧乏人は薬で我慢することもあるが、薬局でも平気で偽物が売られている、と聞く。
病院の窓口は常に混雑し、日本のような高性能な医療器具は大病院でない限り、設置されていない。
最近、上海でも日本人医師や日本人歯科医が増えてきたが、当然高い。
特に心配なのは、孤独死や突然死。
(5)偽物・盗難
「安かろう、悪かろう」で、安ければ品質が劣るのは当然だ。
しかし、中国は偽物が多い。
日本製ブランドの5GのUSBを30元(×13〜14円)で買ったが、
一応使えるが、記録した画像が再生できなかったり、
18Gと表示されたiPod(100元)が実際は5Gだったり…。
最初からそんなもんだろうと思いながらも、やはり落胆してしまう。
他にも、携帯電話、万博のマスコット「海宝(ハイパオ)」、ブランド品、ウィスキー、紙幣、薬品、食品、
テレビショッピング商品…、何でもありだ。
盗難やすりも多い。
被害に合わなかった日本人の方が少ない(中国人も同様)といっても過言はないのではないか。
(6)雇用
中国では、2008年1月から労働法が改正され、労働者保護が強化された。
労働契約書の締結が義務付けられ、契約期間も1年更新から3年更新に期間が長期化してきた。
都市部では、2010年最低賃金が15〜20%引き上げられ、二年間隔で見直しがされる。
また、中国人の雇用確保や賃金コスト引き下げのため、従来日本人が務めていた職務を中国人に切り替え、
権限移譲するという人材の現地化も進んでいる。
その結果、優秀なキャリアや技術、能力を有する高級人材以外の日本人現地採用者の雇用や給与は減少する傾向にある。
労働法では、二回契約更新すると、雇用者側の一方的権限で契約終了ができなくなるだけに、
雇用者は慎重になり、中国人だけでなく、現地採用の日本人も次回の再雇用はないかもしれない。