• <5月25日(土)/4日目(最終日)>

    (9:00南千住駅前デニーズ→10:30新大久保→11:00新宿歌舞伎町→11:30東京都庁→12:30六本木ヒルズ→14:00お台場→17:30羽田空港→18:35羽田空港発→20:00福岡空港着)

    ●地上200mの都庁展望室からの眺望は、眼下にビルや家屋が密集し、大都市・東京を実感

    2週間ほど前から上京している福岡の友人と、南千住駅前のデニーズで朝食をとった。ファミリーレストラン(FR)御三家のひとつで、関東圏と中部圏を中心にチェーン展開するデニーズは福岡にはない。FR業界の大半が、人件費削減のための手抜きとも言える「ドリンクバー」ザービスを行っているが、デニーズはそうでなく、本来のホスピタリティビジネスとして、サービスの面で心地よかった。

    4日目の最初の目的地は、韓流ブームで沸いた新大久保のコリアンタウン。駅前一帯は、韓国料理、韓国食材、韓国人タレント関連グッズなどの店が続く。しかし、そのブームに陰りが見える中、今後も、この街に観光客は多く訪れるのか。まあ、どんな感じかと見ておこうというだけで、もともと興味は余りなかったので、15分程度ぶらっと歩き、JR山手線沿いに新宿へ向かった。昔、宿泊したことのある西武新宿駅の新宿プリンスホテルを過ぎ、歌舞伎町、JR新宿東口を通って、西口の副都心高層ビル街へ。

    以前の職場は西新宿にあり、当時はすぐ近くに、京王プラザホテル、新宿NSビル、新宿三井ビル、東京都庁、新宿センタービルなどの高層ビルがあったが、現在はさらに増え、超高層ビルが林立する上海の街を彷彿とさせる。地上200mの都庁展望室(無料)からの眺望は、眼下にビルや家屋が密集し、大都市・東京を実感する。

    ●ランドマーク・六本木ヒルズ森タワーの堂々とした威容は、東京観光の目玉の一つ

    東京の最先端スポットである、六本木再開発による複合施設、六本木ヒルズは、高層オフィスビル「森タワー(54階建て)」を中心に、IT長者らが住む高層マンション「六本木ヒルズレジデンス」、ホテル「グランドハイアット東京」、テレビ朝日本社社屋、文化施設、商業施設などで構成されており、2003年(平成15年)4月に開業した。中でも、ランドマーク森タワーの堂々とした威容は、東京観光の目玉の一つに違いない。ここから、東京スカイツリーに天空の眺望を譲った東京タワーも近くに見える。敷地内にある毛利庭園は今一つの印象。

    ●ベイサイドに広がる「お台場」は、一大アミューズタウン

    新橋と東京臨海副都心を結ぶ交通機関「ゆりかもめ」に乗って、今回の東京観光最後のスポット「お台場」へ。台場駅に近づくにつれ、「お台場」のランドマーク的存在、フジテレビ社屋が大きく見えてくる。時間の都合で、すべてを見て回ることができなかったが、ベイサイドに広がる「お台場」は、一大アミューズタウン、トレンドスポットだ。東京湾フロントラインに建つビル群やレインボーブリッジを背景に「自由の女神像」の写真を撮り、大型複合商業施設「アクアシティお台場」の中を歩く。築地市場直送の魚の店があった。前日、築地市場の飲食店では朝から客が並び、魚料理を食べられなかったが、この店で「ぶりと大根の煮つけ定食」の遅い昼食をとった。

    ちなみに、「お台場」は、1853年(嘉永6年)、浦賀に来航したアメリカ艦隊(黒船)に驚いた幕府が、江戸幕府防衛のために海上に築いた砲台跡で、「砲台場」が名前の由来だそうな。

    帰りの「ゆりかもめ」に乗り、車両のドアが閉まった。突然、幼い子供の悲鳴が聞こえた。思わず振り向くと3歳くらいの男の子。本人が乗車した直後、親を残してドアが閉まったらしい。男の子は、ドアにすがりつき、泣き叫ぶ。その時、横にいた30代の二人連れの女性の一人が子供を抱き上げ、「ボク、心配しなくていいよ。お母さんたちとすぐ会えるよ」となだめた。次の駅で一緒に降り、家族を待つことにしたのだろう。

    新橋駅、浜松町駅を経由して、羽田空港へ。福岡便は、18時35分発。搭乗口近くの大きなガラス窓の向こうには、薄暮の中、数機の航空機が羽を休めている。次回、また東京を訪れる機会があれば、その時もまた、見知らぬ美術館や日本庭園なども含め、改めて貪欲にうろつき、歩きたい。(完)

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